江戸名所図会から見る「山王祭」- 2024の神幸祭 –

江戸時代を知る資料として評価の高い、『江戸名所図会」から当時の山王祭を見てみます。まず、江戸名所図会とは何か。Wikipedia を引用します。

『江戸名所図会(えどめいしょずえ)』
江戸時代後期の天保年間に書かれた江戸の地誌。斎藤月岑が7巻20冊で刊行した。鳥瞰図を用いた長谷川雪旦の挿図も有名。
(省略)
武蔵、江戸の由来、日本橋から、各所の寺社、旧跡、橋、坂などの名所について記しており、近郊の武蔵野、川崎、大宮、船橋などにも筆が及んでいる。考証の確かさと、当時の景観や風俗を伝える雪旦の挿図が高く評価されており、江戸の町についての一級資料になっている。

山王祭とは

山王祭 本祭の一番のみどころと言えば、総勢500人もの王朝装束をまとった行列(約300mの祭礼行列が練り歩く)が皇居、東京駅周辺、日本橋、銀座など23kmもの距離を巡行する「神幸祭」が有名です。

神様をおもてなしし1年の平和をお祈りする「神事」として鎌倉時代あたりから始まった山王祭ですが、現在のような「神幸祭」が始まったのは江戸時代になってからと言われています。

「神幸祭」の読み方は場所により「しんこう」や「じんこう」と読むようですが、東京の日枝神社では「じんこうさい」でよいです。

江戸という都市を作る際に、当時はまだ田舎であった地域をいかに関西に負けない拠点にしていくかということで、疫病退散、都市の活性化をさせるために京都の祇園祭を参考にして山車を出すようになったのではと言われています。元々の神事としての側面に加えて、幕府からすると江戸の威信を示すための行事として、町の人からすると楽しみとしての側面があったと思われます。

*京都の葵祭のような、王朝装束の行列で歩きます。

上覧祭として江戸城の中にまで入ることが許されたお祭りとして、幕府の支援を受けた御用祭として盛大になっていった山王祭。山車は45基にものぼり、各町が趣向を競い合うように行列に付け加え(付け祭)ていき、象の見世物までもが行列に加わったこともあったそうです。

町内の出し物の競い合いになってしまい、山車以外の出し物を控えるように倹約令が出されたほどでした。

山王祭は神幸祭をはじめ各種祭典の総称ですが、2年に一度行われる神幸祭が最大の祭典。西は四谷、東は日本橋、新橋まで、皇居を中心にした広い範囲、23km9時間かけて巡行する神幸祭の見どころはどういうところなのでしょう。

行列が巡行しているところは全て外堀通りの内側、つまり江戸城の中

2024年の山王祭

期間:6月7日から6月17日
ほぼ毎日何かしらのイベントがあります。

今年2024年(令和6年)は、行列が行われます。
隔年の開催です。

日枝神社(赤坂) -> 国立劇場 -> 皇居坂下門 -> 丸ビル -> 日本橋日枝神社 -> 京橋三丁目 -> 銀座四丁目 -> 新橋一丁目 -> 日枝神社

所要時間:都心で23kmもの距離を9時間。
開始時間:午前7時30分

*詳細はご確認ください。2024年4月21日時点では公開されていません。
(日枝神社サイトから別URLに飛んでいます。)
日枝神社 URL : https://www.hiejinja.net
山王際 – 日枝神社 URL: https://www.tenkamatsuri.jp

神幸祭当日は、アプリが必須

2024年6月7日(土)

必需品:「日枝神社公式アプリ」基本的は内容は公式サイトと同じです。ただ、神幸祭の時は行列が今どこにいるかが分かります。これすごい便利です。今年は、外国人の観光客も多く混みそうですね。
さてどこで見ましょうか。
今予定しているのは、日枝神社、東京駅前、銀座の3箇所は確定として、あとは臨機応変に楽しみむ予定です。ビルの上の方から写真を撮りたいと考えています。場所はXXXX(Secret)です

iOS, Android ともにあります。アプリ・ストアで、「日枝神社 デジタル祭礼図」と入力して検索してください。

日枝神社 山王祭

  • 場所は、溜池山王駅。徒歩3分。

参考図書

「江戸名所図会を読む」川田壽 東京堂出版
ほか
屋号を分解すると、読み方がわかる

創業400年、江戸の酒屋・豊島屋が今も続く理由

白酒 豊島屋本店 桃の節句の風物詩

 

 

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